静寂

審査員講評

美しさと不気味さが相まった、メッセージを感じます。

何度も訪れられた思い入れのある島だからこそ、見えて来る景色。光と影、色調、静寂のひと時が凝縮されています。静けさの中にも彫刻作品の存在と生命も感じられるところに感動しました。

撮影者の独自の構図、タイミング、切り取り方によって、モニュメントの新しい表情が表れています。

嵐と船尾、そして穴という掛け合わせがまさに不穏な空気を漂わせているなと思います。それは寂しさを超えて、追悼のような想いを伝えている様にもとれます。よくある思い出とはまた違うオモイデの捉え方ができる特徴的な作品と感じました。